1940年代の旧いハーレーダビッドソンの
シート張り替えのご紹介です
昨今のコロナウィルスの感染拡大により
バイクでの移動が見直され
空前のバイクブームが沸き上がってから早3年
昔憧れたバイクを手に入れ
人里離れた田舎道や峠道、海岸線の道をひた走る…
ここ京都市山間部の国道も週末ともなると
多くのライダー 新旧問わず多くのバイクが行き交います
今回お預かりしましたのは1948年式のPanヘッドというモデルのシート
1948年当時のペイント(塗装)が残るかなりの希少車になります
しかしどれだけ当時のオリジナルを保とうとも
レザーばかりはなかなかそうも行きません
湿気や乾燥などの保管状況によりコンディションは様々
鉄などの金属に比べ劣化が著しい素材です
今回送られてきたシートはスポンジも分厚く加工され
バイクのシルエットにもマッチしにくい状態でした
お客さまからは なるべくシャープなラインを求められ
解体から完成までの段階を
LINEメッセージで細かく確認して頂きながら納めさせて頂きました
スポンジの種類や厚み
レザーの種類や厚みも異なり
それでいてフィット感や座り心地も良く
バイクと体のホールド感もとても重要な要素となります
元々は工場で量産体制の中で機械で製造されていたものを
個人のレザー職人が手作業で作り直すとなると
なかなか難しい問題がいくつも訪れます
お客さまにご理解を頂けるように
しっかりと説明をさせて頂きながら
レザーの特性を最大限に生かし
手縫いでひと針ずつ丁寧に仕上げてまいりました
この辺りの旧いバイクともなると
オーナー様も極力 時代やメーカーの異なるパーツは嫌います
今回はシート裏面にあるリベットを使い回すか新品を使うかで悩みましたが
オリジナルを使い回すことによって金具のホールド力が落ち
レザーの変形や破損に繋がるぐらいならば
そこまで見えるところでもないので…
ということでご理解を頂き
艶消しブラックの新品リベットで打ち替えました
シートを受け取られたお客様より
「見た目の雰囲気 シートの形状 座り心地 ステッチのピッチ
バイクで走行した際のホールド感まで 全て完璧です!」
ととても嬉しいお電話を頂きました
こだわりの詰まったバイクシートの張り替えは
私の方も構えてしまうところもございます
張り替えの加工内容により
素材のチョイスも異なります
スポンジを使い回すかどうか?
上記画像の鉄板を囲むレザーのパーツを使い回すかどうか?
それぞれを使いまわした場合 耐久年数はどの程度か?
などなどを踏まえながら
費用や納期をお伝えし
お客さまに納得していただけるよう
コミュニケーションを重視してお手伝いをさせて頂いております
遠方からのお客様には
LINEやメールでイメージ共有しながら
打ち合わせから製作対応させて頂きます
革工房Taku
Mail leather@k-taku.com
LINE leathertaku
Tel 080-2434-7514